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今月の立ち読み

未来に語り継ぎたい名馬物語

「未来に語り継ぎたい名馬BEST100」の上位馬を1頭ずつ紹介する当連載の24回目はステイゴールド。5歳までは“善戦マン”だったが、6歳春に重賞初勝利、7歳の引退レースでGⅠ初制覇を果たす。勝つときは鮮やかで、長く競走生活を続けこともあり人気を博した。

 ステイゴールドは「猛獣系」のキャラクターである――と広く知れわたったのは、いつごろのことだったのか。

 少なくとも私は、競走生活の晩年近くまで知らなかった。それどころか、「いつも頑張って2、3着に来る、けなげな頑張り屋さん」といった、ほぼ真逆のキャラだと思い込んでいた。

 この馬は、デビュー3戦目の未勝利戦で最終コーナーを曲がろうとせず、熊沢重文騎手を落馬させ、競走を中止している。3歳(新年齢表記、以下同)になった1997年2月15日のことだった。早くから気の悪さを思いっきり出していたわけだが、私がその競走中止の詳細を知ったのは何年も経ってからだったし、正直に言うと、そのころはステイゴールドという馬がいたことすら知らなかった。

 その年、97年のクラシック戦線は、今年(2017年)と同じように主役不在の大混戦と言われていた。終わってみれば、春の二冠をサニーブライアンが制し、ほかにもメジロブライト、シルクジャスティス、サイレンススズカ、ランニングゲイル、エリモダンディーなど錚々たるメンバーが揃っていた。

 そんななか、ステイゴールドはダービーの翌週、ようやく500万下を勝ち、9月に900万下の阿寒湖特別で3勝目を挙げる。そして重賞初参戦の京都新聞杯で4着、次走の菊花賞で8着となった。

 私がこの馬の存在を知ったのはそのころで、意識するようになったのは、次走のゴールデンホイップTから98年2月のダイヤモンドSまで4戦連続2着になったころからだ。

 つづく日経賞で4着となったあと、天皇賞・春ではメジロブライトの2着、目黒記念3着、宝塚記念でサイレンススズカの2着と、シルバー&ブロンズコレクターぶりを本格的に発揮しはじめる。

 その後も、天皇賞・秋ではオフサイドラップの2着、有馬記念ではグラスワンダーの3着、翌99年の日経賞から宝塚記念まで、天皇賞・春の5着をはさんで4戦も3着となり、天皇賞・秋では2着。

 狙ってやろとうしても、なかなかこれだけ2、3着をつづけられるものではない。私はこういう馬が大好きで、カシマウイング、ランニングフリー、ナイスネイチャといった、往年のシルバー&ブロンズコレクターたちの姿を重ね、微笑ましい気持ちで眺めていた。


(続きは、5月20日発売の『優駿』6月号でお読みください。)

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