昭和30年代半ば、ダービー馬ハクチカラとともに遠く海を渡った一人の日本の名騎手。
保田隆芳
遠征終了後、同氏は日本の競馬シーンを大きく変える"手土産"を持って帰りました。
ご存知、モンキー乗りです。これは今や当たり前となった騎乗フォームですね。
まだまだ先の話ですが、3月25日発売の4月号から、
騎手・保田隆芳を主人公としたノンフィクション・ノベル
「馬上の変革者――名騎手・保田隆芳の生涯」(仮題)
を展開していく予定です。
残念ながら保田先生は去年7月、89歳で他界されましたが、
和子夫人をはじめ、ご長女、ご長男の保田一隆先生、お孫さんにご協力を仰ぎ、
保田先生の人物像を探るとともに、貴重な資料をお借りしてきました。
過去の文献には絶対に載っていないであろうこと、
例えば「塩辛とかしょっぱいものが嫌い」「大のコーヒー・そば好き」
「江戸っ子らしく、履物はつねに綺麗にしていた」「和子夫人との馴れ初め」
「新婚旅行秘話」「戦地での話」「ご飯は滅多に食べず、おかずとお酒ばかり」など、
たくさんのお話を聞かせていただきました。
和子夫人曰く、保田先生は「とてもシャイで、典型的な大正生まれの人」だったそうです。
取材の様子(取材者はオイラ、ライターの島田明宏さん、
編集部Asa)。
取材中、和子さんから「このレアチーズケーキ
とても美味しいのよ」と勧められました。
3名に出されたケーキ、
まっさきに消えて無くなったのは、
やっぱりオイラのケーキ(笑)。美味しかったあ。
(写真下)お話がひと段落した後、
昔の写真などを見せていただきました。
(ちょっとブレ気味、またやってもうた・・・)
以前、優駿の「ノンフィクション・ストーリー」、「伝説の騎手・前田長吉(2006年9月号)」で、
前田騎手の青森・八戸にある生家をはじめ、各方面に取材をおこないましたが、
当時まだご存命だった隆芳先生(前田騎手の兄弟子にあたります)に
このご自宅でお話を伺ったことを思い出します。
その時も、先生自ら美味しいコーヒーを淹れてくださったっけなあ・・・。
現役の人馬の取材ももちろん楽しいですが(デビュー前の2歳馬取材とかは特に・笑)、
こういった歴史上の人物の素顔を辿っていく取材が、個人的に一番好きです。
生きていた時代が自分たちと違ってはいるものの、昔の人たちも現代のホースマンらと同様に、
もの凄く馬に情熱を傾けていたんだなあと、ロマンを感じてしまいます。
第1回目となる4月号では、「幼少期~下総御料牧場」へ行くまでのお話を
ご紹介します。どうぞご期待ください。
【Aozo】

